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インターネット会報2004年9月号

【解説】 「尺八吹奏研究会、夏季講習会を終えて」                          (文末:2004.10.24(日)の貴志清一第11回演奏会の案内)                                         
  8月に尺八吹奏研究会の夏季講習会を開催しました。これは本会の目的である「尺八の技術向上」を図るために催しました。 第1部では 演奏会用琴古流古典本曲「山谷菅垣」や「鶴の巣籠」等の演奏と尺八の合理的な吹奏法の実演。 そして、 第2部では個人指導をさせていただきました。  今回、7名の参加がありました。  

参考までに当日の流れを掲載させていただきます。 (1)演奏会用琴古流古典本曲演奏  「山谷菅垣」  「鶴の巣籠」 (2)尺八の合理的な吹奏法 (イ)腹式呼吸について (ロ)唇に力を入れずに、アンブシュアはしっかりと  口笛練習法 (ハ)口笛練習法は、下歯による気流の乱れを改良する (ニ)上唇の丸みと偏心角 (ホ)上唇裏の口腔前庭(音の自在なコントロール)  ※下唇裏の口腔前庭は不要

【ご感想の紹介】  当日ご参加されました中で、二、三名の方のご感想を紹介させていただきます。ただ、何かとご迷惑がかかりますといけませんので、失礼ながらご芳名は省かせていただきます。

◎何年吹いても難しい尺八という楽器を理論的に分かりやすく指導することは大変困難ですね。私も何とか後進を育てたいと考えております。  今回の講習会で私が教わったことだけでなく、他の参加会員の吹奏、K師の指導は大変参考になりました。ありがとうございます。 今後は、上唇裏の口腔前庭理論をもう少し突き詰めて研究したいと考えています。

◎講習会では個人に対して懇切丁寧なご指導をいただきましてありがとうございました。7名の参加でしたが皆様向上心が強くそれだけに私と同じような悩みや苦労をされているようで安心したり、慰められもしました。 私は基本に返って乙口を大きく、朗々と、をテーマでお願いしましたが時間も短く十分とは言えませんでした。 1.乙ロの吹き方(虚吹 ゆりなど) 2.少し大きく出すと音がひっくり返る間題 3,長管の吹き方 など、もっと詳しくご指導を戴きたかった。  それでも、K師が著わしている「尺八吹奏法I」にある腹式呼吸や上唇裏の口腔前庭は文面ではなかなか理解できませんでしたが実際に竹で実演していただき、よく理解できました。ただ、理解したというのとそれを実感できるということとは別間題で、これからご指導いただいたことを練習時も時には演秦会本番でも強く意識しながら、吹奏したいと思います。 いままでの音色、音量、音の長さ、艶など、少し前の自分とは違ってきたぞ、と実感できたらそれが進歩と思います。道は遠くゴールは見えないかもしれません。でも「継続はカ」という言葉もあります。ただし、同じことの継続では進歩はない訳で、その意味ではK師とのマンツーマンのご指導は大変意味がありました。進歩可能の期間があと10年か20年か、私にはあまり時間がないような気もします。 いつも「あるべき基本」を強く意識して竹を持ちたいと思います。

◎残暑お見舞い申し上げます。  さて、講習会を開催いただき有難う御座いました。また、その際、本曲を2曲ナマ演奏で聞かせていただき、有難う御座いました。実際に良い音を出している方からそのコツを教わることは、そのようにすれば必ず良い音が出るとの確信につながるので、直接身近で聞かせていただいたことはとても有り難い事でした。私は竹を持ってから30年経過しますが、本当の音がなかなか出ませんので、練習には熱が入らず、辛い思いをしてきました。仕事に追われたこともあって、30年でどれだけ練習したか考えれば、今の実力は当然の結果です。しかし、尺八は好きですから、良い音を出したい、と思い続けてもいます。良い音が出れば練習も楽しくなるだろうとも思います。  講習会に参加させていただき、合理的に吹くという考え方に基づき、10分ほどですが音を出すコツについて教えていただきました。そのときは私としては良い音が出たと思います。先生も良い音が出ています、と言ってくださいました。そのときのコツを大事に練習すればコンスタントに良い音が出る、との実感をもちました。私はこれまで何度か良い音が出る時はあったのですが、それは続きませんでした。今年6月28日に「これが本当の音だ!ついにやった!!」と思う音が初めて出たのですが、次の日から出なくなりました。今回のレッスンではそのときと同じような音がでたと思います。  その理由を私なりに分析してみましたが、次の通りです。 一つはK先生の講習で唇をやわらかくすることなどのコツについて、当日の他の参加者へのご指導も合わせ見ていて意識が行き届いていたこと、もう一つは、当日他の方の吹き方を真横から見ていて、皆さんいい音色なので自分と何処が違うか観察していたら、私がこれくらいが良い、と思っている角度より尺八の先が上がっている事に気付いたのです。そして、自分の番がきて先生の前に座り、唇をやわらかくして竹の角度を見たくらいにして吹いてみたら、すんなり鳴ったのでした。その日、家に帰ってから吹いても同じように鳴りました。その後、昨日まで鳴りますのでどうやら今後は「竹の本当の音が出ない」、という基本的悩みが解消し、「更に音を良くしよう」という課題と、演奏の技術的な向上に向けて専心できると思っています。  百聞は一見にしかず、といいますが、私の場合は、百聞(唇の滑らかさ、息は竹に吹き込む→歌口の上に漏れる空気より竹筒の中に吹き込む空気の量のほうが圧倒的に多い、その他)と一見(竹の角度、もう一つは唇と歌口の距離で、これも自分としては迷いがあったのですが、先般の講習で先生や他の参加者の吹くところを見て遠くもなく近くもなくという感じを持ち、納得しました)が相俟って、30年かかつて一山超えることが出来ました。このことは、竹を合理的に吹くコツということで教えていただいたK先生のおかげであるとしか言いようがありません。先日の講習会に参加して本当に良かったと思っております。

◎残暑お見舞い申し上げます。 先日の、講習会では、大変お世話になり有難う御座いました。 ○研修会の感想 1.今回の研修会は、会場も大変良い場所でしたし、参加者も7名と少数であったので研修に集中できました。また、先生に直接個人指導を受けることが出来ましたこと、全てに大変良かったと思いました。時間も少し少ないと思われた方も居ると思いますが、ヒントを得る場とすれば、15〜20分程度で良いと思いますので、私としては大変良かったと思っております。 2.研修の流れも、講師の演奏があり、合理的な吹奏法の説明と続き、自己紹介から個人指導という流れで大変良かった思いました。(特に、最後にA氏の申し出により行われた、先生と参加者の吹き比べは、剣術の他流試合をも想定させるもので、興味深く拝聴させて頂き、締めくくりのイベントとなり、受講生には最高でした。) 3.講師の古典本曲演奏について @「山谷菅垣」 内容の説明があり、1孔を押さえずに吹奏されたことには、驚きと江戸時代における曲の時代背景(平井権八の話)が出て、なおさら興味をそそられました。(なお、「山谷菅垣」を、1孔を押さえないで吹く実演を始めて目にしました。1孔を使用しなくても立派に吹けることに感心しました。これまで習った先生からは、特に1孔を押さえないで吹く等の話は聞いておりませんでしたので、驚いております。) A「鶴の巣籠」…生演奏で「玉音」を聞かせていただきました。尺八からあのような音が出ることに大変驚くと同時に、大変感銘いたしました。 4.尺八の「合理的吹奏法」の説明について  参加者全員に対しての「合理的吹奏法」の説明を受けまして、尺八の最も大切な基礎であることから、説明されていることは分かりましたが、私としては具体的には、分かりませんでした。(しかし、個人指導の段階で具体的な指導を受けまして、納得できました。) 5.自己紹介について 音出しの時点で、今回研修を受けられている皆様(私を除いて)は、上級者揃いということは、薄々分かりましたが、自己紹介を聞きまして大変驚きました。自分の先生と引けを取らない経歴であると同時に、この様な経歴の方でもまだ研修を受ける必要があるのか、上級者でない自分が、「今回の研修に参加したことは間違いではなかったか?」と思いました。 また、初心者のみでなく、上級者も自分の欠点を直す努力をしていることを目の当たりにして、自分も一生懸命練習しなければと、強く感じました。と同時に、尺八の奥の深さを知る良い機会となりました。 6.私の個人指導について  私は、「合理的な吹奏法」を実際に具体的に指導していただきました。 @腹式呼吸法でわき腹にも空気を入れる感じを掴むことができました(先生の著書で読んではいますが、実際の指導を受けるまでは、腹だけに空気を入れていました。 A首に力を入れないこと。(意識して力を抜くよう心掛けます) B尺八を使ってのリラックス方法(今後は、リラックスシテ楽しく吹くことが出来ます。) C姿勢を正し、両腕の脇は握りこぶし1個分離すこと。(今後注意します。) D上唇の丸みの大切さ。(突然音がでなくなり、何が原因か分からず、唇を平らにしてみたり苦労してきましたが、これからは上唇の丸みを常に忘れないようにします。) E上唇裏に空気をためること。 Fその溜めた空気を上唇の中央から出すこと。(一度ためてから出すことによって、甲音がスムーズに出せること。これを出来るだけ早くマスターしようと思います) Gロ音は、押を入れないで吹くこと。  以上の項目について、ご指導を受けました。私の現在の実力では、最上の個人指導であったと、深く感謝しております。尺八を吹く時は、上記の各項目を心掛けて「合理的な吹奏法」の習得を心掛けて、練習しております。 7.他の人の個人指導も、私にとっては大変参考になったこと。 T様の個人指導で、尺八の歌口の角度が違う為に大変吹きづらいという尺八(一尺六寸管,一尺八寸管,二尺三寸管,)3本を、講師が練習もなく1回で3本共、立派に吹奏したことには驚きました。私も2本の尺八(一尺六寸管,一尺八寸管,)を持っていますが歌口の角度が違う為、常々尺八を入手する場合は、歌口の角度を合わせないといけないと思っておりました。しかし、今回の先生の吹奏を聞きまして、歌口の角度ではなく練習不足であることが分かり、大変良い勉強になりました。 今回の研修について総合しますと、私の様な未熟者が参加させていただきましたことを、私は大変感謝しております。(一方、他の参加者から見ると、実力が余りにも違う為、私の個人指導が何の参考にも、ならなかったと感じていると思います。貴重な時間を私が使ってしまい、皆様に悪いことをしたのではないかと思っております。)  私個人としましては、今回の研修で実際に体験できました。「合理的な吹奏法」がマスターできれば今回私の研修目的である「唇を強く尺八に押し付けるという悪癖を直すこと」が出来る、最大の方法であることを確信出来ましたし、マスターすることは十分可能であると感じております。 今回の研修に参加させていただきまして、本当にありがとうございました。大変勉強になりましたし、良い経験でした。  生涯の思い出になりました。

尺八吹奏研究会 第11回演奏会案内

古典尺八本曲の名曲 「山谷菅垣」他 & 尺八&ギター&チェロによる 明治・大正・昭和の歌メドレー 「花」「浜千鳥」「下町の太陽」他
出演 尺八:貴志清一 ギター:木村 智 チェロ:西 規子
日時 :2004年10月24日(日) pm1:30開場 2:00開演
場所 :大阪府貝塚市立中央公民館(コスモスシアター)     2階視聴覚室 難波-(南海本線)−貝塚−(水間線)市役所前下車、徒歩5分 

○入場無料(入場券をお持ちでない時は入場できません) ※6才以下のお子様のご入場は固くお断りいたします。
○入場券の申し込み方法  必ず往復ハガキの往信面に 「第11回演奏会希望」と明記し、  Tご住所  Uご参加者氏名(複数可)  Vお電話番号     返信表に  ご住所、ご氏名 をお書きの上ご投函下さい。 返信ハガキが入場券となります。
○なお入場券は会場の都合で先着50名に限らせていただきます。  定員になり次第締め切らせていただきますので、その節は了承ください。
○宛先 〒590ー0531 大阪府泉南市岡田2ー190 貴志清一 迄。