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インターネット会報2007年10月号
「100%鼻からの息で、しかもすばやく演奏するには」 貴志清一

 尺八は普化禅からきていますから呼吸は座禅の時の呼吸法と同じです。すなわち丹田呼吸法です。
 丹田呼吸は鼻からしっかりと息を吸い込みます。

 鼻から息を吸い込みますと気持ちの良いものですし、尺八を永らく吹いていますと、本曲などは特に100%鼻からの息で演奏したいものです。しかし、乙ロのように割合口腔内を大きく取っている場合は鼻からの息でもなんとか対応できるのですが、甲音などは鼻からだとかなり時間がかかってしまい、流れるような演奏になりにくいですね。実際、鼻からだけの息で吹いていらっしゃる人もいますが、何かもう曲が終わってしまったようなとぎれとぎれの演奏になりがちです。
 しかも都合の悪いことに、鼻からしっかり吸うには時間がかかりすぎます。本当に小さな隙間から肺にいっぱいに空気を入れるのですからじかんがかかるのは当然です。本曲ですら、次のフレーズにいくまでに空白が空いてしまい困ります。まして、新曲の速い所などは鼻からだけの息では不可能です。

 しかし、100%鼻から息を取り入れたいですね。  ではどうすればいいか?

 ここでは、私の苦肉の策を示して、尺八愛好家の参考にしたいとおもいます。
 私は息継ぎのとき、ほんの少し口を開けて軽く息が腹に入るようにします。その後ですばやく口を軽く閉じて鼻から息をいれます。こうすることによって息をするときの雑音がきわめて少なくなります。また、良いことに腹にしっかりと息が充満します。口だけの時よりは2,30%くらい余計に息を取り込めます。そして、余り時間がかからないので直ぐその新鮮な息を使えるという利点もあります。
 なによりも、最後の段階が「鼻から100%」吸っているので大変気持ちの良いものです。
 これで、本曲は勿論、古曲、新曲まで気持ちよく演奏できるのです。
 「尺八の呼吸は鼻からか、口からか」と悩んでいらっしゃる愛好家の皆さんに申し上げれば、「私は、口で吸って鼻で吸います」となります。いかがでしょうか。

 参考までに丹田呼吸を説明した文を以下に引用します。
●基本的な丹田呼吸法●

姿勢は立ってでも座ってでもどちらでもかまいません。
この丹田部分に軽く両手を添えて丹田を意識しながら呼吸するのです。 最初は口を尖らせてこの丹田からしぼり出すような気持ちでゆっくりと息を吐きます。 息を吐き出すにつれてお腹が凹み腹筋が少し固くなって来ます。 お腹と背中をくっ付ける気持ちでゆっくりと最後まで息を吐き切ります。 次に息を吸う時は添えた手を軽く意識しながら丹田を膨らませるようにして鼻からゆっくり大きく吸い込みます。 丹田呼吸法とはこれの繰り返しですが、息を吸う時はどうしても身体に力が入りがちなので肩の力をストンと抜いてリラックスして行うのがコツです。 少し慣れてくると両手を腰にやって意識だけを丹田に持っていくやり方も良いのです。 この場合は息を吐く時に少し腰を垂直に落とすと丹田に力がほど好く入りより効果的です。 
丹田呼吸ではを丹田を意識することで自然と下腹に力が入りますから、腹筋が鍛えられて下腹が凹んだり、便通が整ったりという意外な効果も生まれます。

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