会報 No.16

「製管師の考え」を知りたい 

「製管師の考え」を知りたい。藤田 閑山 特によい尺八を購入する際のポイント
ついて早速「尺八作りホームページ」をインターネットにて開きました。大阪 のある製
管師の作る尺八の最高価格が「一千万円!」には驚きました。しかし、この製 管師、こ
の価格の根拠は「外見だけ」と公言しており(小生もこのブランド品を一本所 有してい
る)、「外見だけ」に数百万円を払う人が少なくない事実に驚きます。しかし 、問題な
のは、外見がよいので値付けが高くなっている尺八が果たして、性能の点で、 最高に達
しているかどうかです。最近、小生は性能が今一つの高価格管がかなりで回っ ていると
思っております。

●ごもっともなご意見だと思います。この点につきましても会員の方の幅広い ご意見を
お寄せ頂きたく存じます。 私自身知り合いにK氏という製管師さんがいらっ しゃいま
すので打ち解けた話しもよくするのですが、とにかく、尺八に関してはいろん な考え方
があると言うことです。 
尺八の、音楽を演奏する性能を重要視するのか、見た目の美術的なものに価値 を見いだ
すのか、はたまた、地無しのべ竹を目指すのか。それらによって考え方も、そ れを反映
した価格も変わってくると思います。 
私は99パーセント音色を中心に据えた楽器としての性能に重きを置いており ます。
ですから、美術的見地から外見の素晴らしさに1000万円、2000万円で 取り引き
されていても自分の範囲外のことですから関係ないと思っております。(気に はなりま
すが)丁度、素晴らしい焼き物にたいして材料が土からで来ているからと言っ て、その
焼き物が数百、数千万円で取り引きされているのはおかしいと言うのは的はず れなこと
と同じです。
 
問題なのは、自分で十分竹を鳴らせない尺八愛好家が、なにか高ければよく鳴 ると思っ
てしまうことに問題があるのだと思います。 自分で十分鳴らせないのなら師 匠に選ん
でもらうべきです。
師匠がうまくなければ鳴らせる人を探すべきです。例えば50万円あるとして 何も分か
らず性能のよくない竹を50万円で買うよりも、良心的なプロの演奏家に頼ん で謝礼を
して30万円の自分にあった竹を買うことの方が100倍、1000倍上達に は必要な
ことです。(謝礼は受け取ってくれないかも知れませんが) さらに言えば、 やはりど
んな竹でも一定レベルの演奏ができる自分の腕を磨くことが大切ではないでし ょうか。
そうすれば、自ずといい竹、自分にあっていない竹が見えてくると思います。  手前味
噌で恐縮ですが、今回の「五線譜の調と五孔・七孔尺八」の実演ビデオで使っ ています
のは、五孔は私愛用のものですが、演奏の中心になっている七孔尺八は定価1 0万円の
いわゆる練習管です。しかし、お聞きになる限り、おそらくほとんど遜色は無 いと思い
ます。(演奏している時の自分自身はかなり違うと思っているのですが) 長 々と述べ
ましたが、「製管師の考え」を知りたいと言うご質問ですが、お答えするとす ればやは
り{直接製管師さんにお会いしてお話しを聞くのが一番だと思います。}

私の尊敬する(五孔尺八はその人の製作)製管師さんに一度この会報に論説を 書いて下
さるように頼んだのですが、その時おっしゃるのには、「演奏家は人前で自分 の演奏の
ことをくどくど話さないでしょう。実際にどんな演奏をしたかが勝負でしょう 。製管師
はそれは話せば山ほど話しはありますが、要は自分の作った竹がどんな竹かが 勝負なの
です。わたくしの竹を吹いて下さい。」と言うようなことをでして、書いても らえませ
んでした。 是非とも「製管師の話し」を聞きたいのでしたら、私も製管師さ んのとこ
ろへいくことのありますのでご一緒させて頂いてもいいと思います。勿論竹を 買う必要
もないのでご安心下さい。  いずれにしましても、共々いい音色のでる唇を 手に入れ
るよう、尺八吹奏研究会員は頑張りたいと思います。(貴志 清一)


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