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インターネット会報2010年11月号
DVD「技に生きる」の感想文集

 先月号でDVD「技に生きる」の紹介をさせていただきました。お申し込みも20枚程度かなと用意していましたところ予想外にたくさんの方々のご希望がございました。そしてそのご感想、もしくはご感激のお便りを多数いただいた次第です。
 中には私の気の付かないところまで視聴されていて私も改めて映像を止めて見た箇所もたくさんありました。これらの貴重なご意見・ご感想をそのままにしておくのはもったいないと思いましたので今月号に掲載させていただき、会員のみなさまのご参考に供したいと思います。
※個人情報保護の見地より(都道府県名)のみ掲載させていただきます。私が補足しているところは《貴志》と記しております。

(山口県)
 私は尺八を作ることに興味があり、一流の製管師さんがご自分の工房で作業されている様子を映像として初めて見ることができ、本当に感動しました。
 また画面から流れてくる尺八の演奏を聴くと、改めて尺八の音のすごさを感じました。

《貴志》この映像のBGMは二代目酒井竹保師の演奏です。いきなり師の「嘘鈴」の“二四五のハ”の甲乙連続で吹き破る演奏にまず尺八の表現力のすごさを感じ、続くツメリのユリの無い瞑想的な長い音を聴きますと、もう尺八の音の世界に引きずりこまれますね。私は琴古流ですが、まったく同じ音型が「真の虚霊」に出てきます。表面的な真似は慎むべきですが、白状しますと少し前の自分の小さなコンサートでこの吹き方を思わずしていまいました。
古典本曲は個人の感情をあらわに出すのは不適当だとは十二分に分かっているのですが、そうなってしまいました。
 次の竹を採りにいく場面では「追分」が流れます。これもしみじみとした吹き方です。最後の方は竹保師自作の「明暗」という、現在ではあまり耳にできない演奏が流れてきます。

(新潟県)
 この映像で製管師の心意気が伝わってきました。
 自分の持っている竹で「マッチ棒の鳴り実験」をしたら、一本だけ管尻近くにマッチ棒を置くと吹きやすい竹がありました。面白いものですね。

(大分県)
 大変貴重な映像を拝見いたしました。
 今回の映像と解説により、マッチの軸で音の鳴りが変わることが分かりましたが、結局、素人は手を加えない方がよいことも分かりました。
 となれば、あとは吹き方により良い音を出す工夫が必要だと思います。
《貴志》そのとおりですね。私たちのような素人、尺八愛好家は竹に手を加えるのは良くないと思います。勿論尺八製管愛好家ですと、それができるのでしょうが。それにしても、尺八製管を趣味にしていらっしゃる方々によりますと、やはり「製管はむつかしい」ということです。

(福岡県)
 DVDの後半に戦時中、海中に沈んだ遺品の中から尺八が発見された話がありましたが、昔の人は相当な尺八好きがおられたのですね。
《貴志》伊号潜水艦のことですね。戦後生まれの私もこの画面を見ると、今のびのびと尺八を吹けるありがたさを感じます。

(群馬県)
 DVDを見終わってからしばらくの間冥府の境地に浸りました。
今まで以上に尺八を大切にしたいと思いました。
 ところで素晴らしい演奏をする尺八家はまったくどこで息継ぎをしているのか分からないほどです。そんなふうに息継ぎができれば素晴らしいと思うのですが、k氏はどうされていますでしょうか。
《貴志》
 本曲の場合、息継ぎは「どこで息継ぎをしているのか聞いている人には分からないほど」が良いのです。新曲などでは、拍節にとらわれますのでそうもいかないのですが。
 さて、私が理想と考えていますのは「吐く→口→鼻」の息継ぎです。
 本曲を勉強するとき「鼻から息を入れなさい」という指導もありますが、これでは一瞬で十分な息は入りません。おまけに「鼻から吸った音」がはいります。いま日本は全国的に空気がよごれていますので、日本人全体が軽い鼻炎にかかっているようなものです。この状態では鼻からだけのブレスは不可能です。
 それで、まず息を吐きます。これは肺に残った古い息を出し切るためです。
 つぎに吹いている口のまま、口から空気を入れます。吐ききりますと自然と口の隙間から空気がとびこんできます。それは瞬間もできごとで、次に口を閉じて鼻から空気を入れます。鼻から入る空気はお腹のそこにいっぱい入るはずです。「はず」というのは、きちんとした腹式呼吸ができている時のみです。これは私の尺八吹奏法Uをお読み下さい。
 さて、この「吐く→口→鼻」をきわめてスムーズにできるようになれば、それが理想的な息継ぎなのです。息継ぎを感じさせない本曲演奏ができるはずです。
 尺八吹奏法Uでは「口と鼻の両方から自然に」息を継ぐと書いておりますが、あまりに詳しく書きますと、また読者に混乱をきたすので避けております。がんばってください。

 
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(本文とほぼ同じ内容の図表付き解説書〈B5で6頁〉付き)
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〒590-0531 大阪府泉南市岡田2-190 貴志清一