会報 No.23

論説 乙ロの吹き方について 安藤 隆夫

会報の村上邦山氏のかかれた”乙ロ”についての記事を読んで感じたことを書 きます。

 乙ロの音をビューという感じで吹かれますと、そのように吹けない私としま しては多少ひがみもあってか、ゆったりした気分になれません。やはりどこか無 理な力が入っている場合が多いようです。

結論として、乙ロだけを求めない方がよいと思います。 ただ、ボリュームを 上げ、音色をぎゅっと締めるには

@吹き込む息の量を内と外に五分五分でなく、内5.5、外4.5(または内 ・外6:4の割合)のイメージで吹き込む。ただし基本はカリ吹きでくれぐれも メリ吹きにならないように注意。※ボーリングでファーストピンの正面にボール を当てると必ず1本残って、ストライクになりません。正面から指1本ずらした ところをねらわなければ・・・歌口に当てる息の角度もこんな感じでやってみて 下さい。

A3孔を塞いでいる薬指に多少力を入れて押さえてみて下さい。これは、ツ・ レでも効果があります。  

こんなことが村上氏の求めておられるものにお役に立てるのではないかと考え ます。

 貴志氏からの「毎日のウーミングアップ」を音律正しく曲として吹ければ本 人はもちろん聞いている人にも心地よく響いています。その時の乙ロは私たちが 求めている音で、他の音もそれぞれの役割を果たして曲として腹=心に響いてい ます。 そして、音同士が共鳴しておのづと尺八が鳴ってボリュームも大きくな ります。その調和の中で真の乙ロが手にはいるのではないでしょうか。 乙ロの 音量、音色が飛び出してメロディーをこわさないように努めて下さい。



補説 「メリ音を出すための一つの練習法」 貴志 清一  

会報35号ではVTRも作りまして「メリ音」の練習方法の論説を発表いたし ました。これを書いた後はもうたいして書かなければならない技術的なことは殆 どないのではないかと思えるほどです。(会報は続けるつもりですが) この論 説は私としては力を入れて書いたものですが今一つ反響がありません。尺八とい う技術を伴うことに関して文章で表すことの難しさを改めて実感させられました 。 

 さて、この問題に関しまして製管師の 小林一城氏といろいろお話しをし且 つ有益なアドバイスを頂きましたので以下補説として述べさせて頂きます。 

 論説「メリ音を出すための一つの練習法」は尺八中級・上級者向きの練習法 です。 初心者はいきなり歌口だけでメッて息を弱めないで半音ほど下げること は不可能に近いということです。朗々と鳴る音を出すだけでも難しいのに、全く 指の助け無しできれいなしっかりした半音下の音はでるはずありません。  で すから、やはり初心者は歌口・指である程度音を下げて、しかも息を弱めるやり 方で正しい高さのメリ音を練習すべきです。  この点、おまちがえの無いよう にご理解下さい。

会員のおそらく半分以上は尺八を教える立場の方ですので、論説「メリ音を出 すための一つの練習法」はあくまで中級・上級用だということをご理解下さい。


吹奏中、口の中がカラカラになります。その対策は?  横山 氏より

 現在尺八吹奏に関して悩んでいることです。・吹奏中口の中がカラカラにな ってくること。・一定の場所に竹がこないこと。・半音が思ったような音に出て くれないこと。

●半音に関しては、会報34号で取り上げました。また、竹が一定の場所にこ ないのは、管尻に印をつけそれを目印にいつも一定に竹を保って下さい。 吹奏 中に口の中が乾いてくるということですが、実際お会いしていませんのでハッキ リとは断定できませんがおそらく、息を吸うときに口だけで吸っていませんか。  いろいろな説がありますが、鼻から:口から=5:5もしくは7:3とかいい ます。私は大体8:2の感じでしているようです。(きちんと計ったことはあり ません) おもに口だけで息を吸っていますと、当然乾いた空気が口の中を通り 、しかも速い速度で肺に入りますので途中の通り道である口の中が乾燥してくる のではないかと思います。 口がカラカラになりますとやはり演奏しにくくなり ますのではじめはゆっくりと鼻から入る息を多くして息を吸って下さい。何ヵ月 も経ちますときっと慣れてくると思います。 (貴志 清一) 


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