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「春の海」カラオケを使ってみて
                 貴志清一
 
 2018.7.13、この日も高齢者施設での尺八演奏ボランティアに行きました。6月は4回、7月も2回と高齢者対象の演奏会がありました。
 全くの手弁当ですが、私の尺八の音が少しでも社会の役に立てればいいかなと思いこういう活動をしています。
 13日は初めて訪問するところですので、尺八らしい曲をまず聴いてもらい、それから一緒に歌える懐メロというプログラムにしました。
 第1曲目は尺八本曲「三谷」
 2曲目は有名な「春の海」を吹きました。
謝礼・交通費等は全くでませんのでいつもお相手をして貰っている箏奏者には頼むことができません。
音源の再生機はありますので「名手と共演「春の海」カラオケ」というCDを使うことにしました。
  7月に入りまして日課のようにカラオケCDに合わせて吹くのですが、練習の段階で問題点がでてきました。
 "ピッチ(音程)が合わない!"
 私の一尺六寸管七孔(玉水銘)は普通に吹いて440HzぐらいなのですがCDの箏はそれよりも2,3Hzも高めのようなのです。
 ハローと吹きますと即、「尺八、低い!気持ち悪い!」となり吹き続けられません。
甲ロは竹全体の長さを使う音ですからカリ吹きが効きにくいので仕方なしに奥の手で五孔をやや開けるということをしました。

 そうこうして吹いていきますと、どうも箏の調弦自体がおかしいようなのです。
私の耳がおかしいのかも知れませんが、とにかく尺八の音で言えばロに対してチは純正な五度(7半音上)で合っているべきでしょう。
またロより五度下のレも純正なうなりの出ない五度で合わすべきでしょう。
しかし、このカラオケの箏はそんな基本的なお調弦ができていないみたいで、響きが美しくないのです。
もしかすると間違った調弦方、則ちチューナーのメーターを見て音を合わせているのではないかと疑ってしまいます。
 それとも、私の耳がおかしいのでしょうか?この文章をお読みの方は、是非お教え下さい。
 
"合わしにくいリズム!"
 最初の箏のゆったりした細かい音符が変にルバート(音の伸縮)されているので、箏を聴いて吹き始めると遅すぎる吹き方になり、合わなくなるのです。箏の方が次の小節に入ってしまうので合わしにくい事この上ない。
練習中「ええかげんにして、まともなリズムで弾いて!」と心の中で叫ぶのですが相手はCD。私の言う事を聞いてくれません。
 
 あまりにストレスがたまるので4,5日このCD合わせの練習を中止しました。
しかし、本番がありますので、仕方なしに当日の3,4日前に練習再開です。

 当日は幸い40人ほどの方々に「よかった」と喜んでもらえましたのでこの苦行も無駄ではなかったかなと思いました。
 結論的には私にとって「春の海カラオケ」は「必要悪」といった所です。
 尺八修行途上のわたくしが偉そうなことを言う資格はないかも知れませんが当日の録音をお聴きくださり、
 ご感想をお聴かせいただければ幸い存じます。


 http://www.jm3.org/bmbnt/music/388-harunoumi.mp3