会報 No.40

論説 テープに尺八を合わすときのピッチについて 秋山康郎


 会報61号の「悩みーその1」に関して、ご参考までに私の場合をご紹介します。
 
 三曲合奏などではピッチずれは若干で、20〜30セント、4分の1音以内だと思いますが、これは投稿者と同様に可変速度のテープデッキ(私はソニーTCーWE805S+−30l)で合わせております。半音が約6lですから1〜2%の調整はかえって難しく、もっと可変率の小さい機種の方がよいかも知れません。
 またあまり大幅に変えますとテンポがおかしくなりますのでその場合はBOSS製のマルチエフェクター「SEー70」の「ピッチシフター」という機能を使って音程を合わせております。同種のものがソニーやヤマハからもでています。


 古典などでは様々な寸法の尺八が使われていますが、そのまねごとをしたい場合、たとえば一尺七寸の曲を六寸とか八寸に、二尺四寸の曲を一尺八寸で、といった場合に利用できます。これですとテンポは変えずに音程だけ上下できます。カラオケ機のキーコンと同類ですがこの機種では上下1〜2オクターブ、+−50セントの微調整も可能です。テンポは変えられません。
 これも大幅にシフトしますと音の自然感は損なわれます。歌謡曲のCDカラオケの音程変換もできますが、上は2音、下は3音程度までならあまり不自然ではありませんがそれ以上では気になります。
 もしご希望でしたら、音程調整のサンプルをご提供できるようテープ録音を作っても良いと考えています。

 ついでに「悩みーその2」についてです。
 私は全くの我流派なので参考にはなりませんが、地唄でも何でも当初は譜面をなぞって練習しますが、曲になれてきますと、出来るだけ暗譜を心がけて、その上で譜面にはこだわらず、変え指も盛んに使って、流派を問わずプロ演奏の良いところも真似ながら(運指は不可能)気分良く楽に吹けて、快く聞ければそれが最高と心得、稽古しています。(プロ演奏でも同流派・同一曲なのに一つとして全く同じ運指スタイルのものはありません。 もちろん基本が完全に出来てからそこに至っているのだと思いますが)
 尺八同士の合奏の場はまた別で、やはりセオリー重視ということになるのだろうと思います。
 
●大変貴重な参考意見をいただきまして有り難うございます。ピッチが変えられるいろんな機械があるということを知って大変勉強になりました。
 知っている人には何でもないことでも、それを知らないことで大変無駄なことをしなければならないということの良い例ですね。重ねて御礼申し上げます。(貴志)



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