会報 No.47

喉が鳴る悪い癖の治し方 



 「尺八を初めてやっと半年が経ちましたがまだよくわからないというのが今の感じです。
 さて、音を出そうとして必死になるとき喉が鳴ってしまいます。喉の鳴りを防ぐ方法はあるのでしょうか」というお便り、確かに拝見させていただきました。

 この喉の鳴りは大変悪い癖です。何十年も吹いている、そして演奏会でも単管で出演されるような方でもこの喉を鳴らす人がいます。そばで聞いていましても大変耳障りですし、第一音量が出ません。音量を出そうとしましたらそれこそ大きく「ウー、ウー」と動物のような唸り声が出て大変困ったものです。
本人も気にしていまして、何とか治そうと思っているのでしょうけれども一度ついてしまった癖はなかなか直らないようです。
私の自宅にそのような方がお見えになられたことがありましたが、自分のお弟子ではありませんでしたので治して差し上げられませんでした。

ですから初心者の人は今の内に喉が鳴る悪い癖を直しましょう。 治し方は至って簡単です。
練習の時に 《喉が鳴ってきたら直ちに吹くのをやめる》 というのが治し方です。

 さて、なぜ喉が鳴るのかを考えましょう

それは、尺八が楽々と音が出ないときにこの喉の鳴りが発生しやすいのです。腹の下から出てきた息はいったん唇の隙間で流れが阻害されます。その状態で口腔前庭に押し出された空気とともにコントロールされた息が尺八の歌口に当たれば、音も楽に出て喉は鳴らないのです。

ところが、そうではなくて下腹の腹筋のの支えのないままの息で、しかも息を上手くコントロールできない場合、微妙なコントロールの必要な尺八ですので喉の筋肉を緊張させて出る息を調整しようとするのです。これが原因です。
喉の周りの筋肉を緊張させるということは声帯の緊張につながり、当然声帯が緊張すれば息はそこで声 になってしまいます。それで吹くときに喉が鳴るのです。

初心者の内は腹式呼吸も未熟で、音が十分でないのは仕方のないことですので、喉が鳴ってくれば吹くのをやめて下さい。ビデオでも示しましたとおり、肩回し・首回し・腕回し運動をしてリラックスして下さい。
そして、気分を改めてまた吹いて下さい。5分10分と吹いてまた喉が鳴ってきましたらすぐ吹くのをやめて下さい。これが私の考える最良の解決方法です。

喉の鳴ったまま吹き続けますとそれは《喉を鳴らす練習》になりますので十分気をつけて下さい。


尺八吹奏研究会ホームページに戻ります

尺八音楽のより一層の普及・発展のために本研究会を発足させていただきまし た。
尺八奏法に関して、全国の尺八愛好家の皆様の意見交流の場ともしてゆきたい と思います。
ご意見・ご質問・情報・論説をお持ちの方は是非下記にご連絡ください。  


事務局・責任者 〒590-05  大阪府泉南市岡田2−190  貴志 清一