会報 No.9

論説 歌口の深さの影響 貴志清一



外吹き・内吹きと区別してするのは無意味である
(大島 洋志 氏より以下のようなお便りをいただきました。) 歌口の深さ でどんな変化
があるのか、ご教示してほしいのですが。 勿論、角度等についてもです。  外吹き、内吹
きも比較していただければより有り難いのですが。

★歌口の深さによる変化は、私自身製管師ではないので良く分かりません。た だ、歌口のた
いへん深い南米のケーナですと、ほとんどメリが効きません。それに、歌口の エッジじまで
の距離が若干長くなるので少し輪郭のぼやけた音になるような気がします。

・つぎに角度ですが、これは「楽器の音色を探る」(中公新書)によりますと 、剰り音には
関係がないようです。むしろ、エッジのどこに当てるかと言う、偏心角の方が 重要になって
くるとのことです。
・最後に、外吹き・内吹きについてです。 この問題に関しては、尺八を吹くほとんどの
演奏家が間違ったイメージを持っているのではないかと思います。 
結論から言えば、外吹き・内吹きと区別してその優劣を競うようなこと自体が おかしいので
す。 言い替えれば、外吹きも内吹きのないのです。歌口に息が当たり、あら ゆる周波数の
音が出ます。その内の、尺八の管長にあった音だけが気柱共鳴し音がなるので す。
息が管尻まで行って音が鳴るのではないのです。従って尺八が、大変いい音で 鳴っていれば
それでいいのです。外吹き・内吹きというのは考え過ぎというものです。 外 吹きと思って
いる人も、実は息の偏心角(「尺八吹奏の基礎ーその3」)は、意外と内側に とっているの
です。そのとき、一度唇と歌口を離してその後中へ吹き込むようにしているの です。
それで、勢いあまってあたかも息が外へたくさん出ているように勘違いしてい るのです。
外へたくさん息が出る分カスカスした音になりやすく、艶のない音になりがち なのです。 
今まで、この様に書いた人はおそらくいないと思います。従いまして、会員の 皆様方でも私
の意見に納得していただけないかもしれません。 ですから、いい機会ですの で、私の意見
を参考に、自分自身でこの問題を考え、答を出して下さるようお願いいたしま す。 
そして、その後意見をお聞かせしていただければ、また、尺八吹奏の理論の前 進になると思
います。また、もしかしたら、私が勘違いしているという可能性も否定できま せん。



「女性の初心者指導」について斉藤 隆子 氏より

(要旨) 私は女性で習っている立場です。 呼吸法では、丹田を意識して、 そこに塊を感
じるようにして、ゆっくり長い息を吐き出すようにイメージするようにしまし た。
たぶんこれは、腹圧によって横隔膜を徐々にあげているのだと思います。 
「声とからだ」(中原多代  19963刊)と言う本では、呼吸と解剖学とを結 び付けて、
分かりやすくかかれております。 尺八の呼吸法について、四九八苦しながら も、今現在、
少しだけ体が覚えたことは「下腹部の塊を意識すると上半身が楽になって、音 が伸びやかで
自然になる」と言うことです。


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